こんにちは。高岡氏です。
今回は、先月末に茨城県を歩いてきたレポートの続きです。
早速始めます。
13:08 勝田駅 出発
前半で申し上げた通り、今回のメインはひたちなか海浜鉄道の全線完歩です。
ひたちなか海浜鉄道は、この勝田駅から阿字ヶ浦駅の10駅を結ぶ、全長14.3kmの短い路線となっています。2014年に新駅が開業し、さらに国営ひたち海浜公園への延伸も見込まれるなど、地方路線にしては非常に好調だといえます。
さて徒歩ルートについてですが、路線はこのように「J」の形をしているため、単純に阿字ヶ浦駅まで行くだけならそこまで遠くありません。しかし、そうすると間の数駅にチェックイン出来なくなってしまいます。
下の地図の青い線で囲まれたエリアがチェックインできる範囲となっており、赤線が上のルートを進んだ場合です。
というわけで、今回は路線に沿って歩きながらのんびり回数稼ぎをしようということですね。
勝田駅から線路沿いに南の方向へ歩いて行くと、早速最初の駅「工機前駅」が見えてきました。
こちらは昨年6月まで「日工前」という駅名でしたが、駅名の由来である企業の名称が「日立工機」から「工機ホールディングス」に変わったために現在の駅名となっています。
駅前の工機ホールディングス勝田工場入口。
駅前の踏切の表記は「日工前」のまま。
湊線の全駅に設置されている「試験用」と書かれたQRコードの看板。謎の多い設備ですが、実際に社長に質問した方の話によると無人運転化への実験らしいです。どうも企業秘密らしく、詳しい話は分かっていません。
ここまでまだ昼ご飯を食べていなかったので、近くのコンビニで何か買ってここの公園で休憩でもしようか・・・。その割にはなんだか物々しい雰囲気。
それもそのはず、自衛隊の駐屯地でした。
正直、「水戸の隣の駅なのになんでここにも特急が止まるんだ?」なんて失礼なことを考えていましたが、こうしてみると結構色々ある街ですね。大企業の工場も多く立地し、ポテンシャルの高い土地であることがうかがえます。
そんなこんなですぐに次の駅「金上駅」に到着。
ところで、この路線の目玉の一つといえるのがこの可愛らしい駅名標です。この金上駅は、先ほどの陸上自衛隊の駐屯地の桜が名物であることから、桜と戦車がデザインされたものとなっています。
この駅にもQRコード。
全線フリーきっぷが券売機で購入可能なのもこの路線の特徴。コミュ障オタクに優しい路線といえます。
金上駅を過ぎると、一気にのどかな雰囲気になってきます。
次の「中根駅」は、秘境駅の一つに数えられるほどの駅ですから、まだまだこんなものではないはず・・・。
しばらく住宅地を歩きつつ駅へと近づいていくと、これまた田舎にありがちなとりあえず置いとけソーラーパネル。
ソーラーパネルの反対側には牧場があります。
「セント乗馬クラブ」といい、元競走馬に乗ることが出来る模様。ただいかんせんネットに情報が少ないです。まあ見ての通り客(?)はいるので営業はしているはず。
この山道のような場所を下ると・・・
ここだけJR北海道・宗谷本線の沿線だと言い張ってもバレなさそうな光景が広がります。
ここだけ中途半端にアスファルト舗装されていたので近づいてみると、駅近くを通る「中丸川」を渡す橋を整備している模様。
そうこうしている内に、中根駅に到着です。近くに遺跡があるため、出土品と前方後円墳を象った文字となっています。「根」の字は原型を留めていないようにも見えますが、なんとなく読めてしまいますね。
なお、この駅には券売機がないのでフリー切符は買えません。この駅で買う人なんて誰もいないでしょうけど。
「おひとつ どうぞ!」とのことですが、近くに野菜が栽培されているような形跡は見当たりませんでした。
他にも、構内には可愛らしい装飾があります。このへんは「秘境駅」と呼ばれる駅ならではの光景ですね。
駅前の道はそこそこ交通量が多く、秘境駅とは言われているもののそれなりに利用はされていることがうかがえます。
ということで次の駅へ向かいます。
謎の廃道。画面奥の常陸那珂有料道路関連のものでしょうか。徒歩移動をしているとこういう所にも興味が出てきます。
水田地帯の先には早くも次の目的地「高田の鉄橋」駅が見えます。
2014年に完成した、この路線内で最も新しい駅です。陸橋の真下にある駅のため、一見するとこの陸橋の名前が「高田の鉄橋」かと思ってしまいますが、駅の名前になっているのはこちら ↓ の「中丸川橋梁」の方。
時刻はもうすぐ16時になろうとしていましたが、ここまで昼食を食べない状態で3時間ずっと歩き続けていたため、さすがに腹が減りました。
駅近くのすき家でチーズ牛丼を食べて再出発。「チーズ牛丼」というと最近は「陰キャの象徴」という扱いを受けてしまっていますが、それで頼みにくくなるというのはさすがにメンタルが弱すぎますよねえ。そもそも人気1位メニューだし全く気にする必要はないのに。
関係ない話はさておいて、このあたりからまた街らしい雰囲気になってきます。
勝田駅を除いた中では最大の主要駅「那珂湊」駅。「アクアワールド大洗」の最寄り駅は大洗駅ではなくこちらの方です。
駅名標以外にも、名所案内の看板にもあの文字が使われています。
今回は反射炉に向かってみることにしました。
「反射炉」といえば、以前伊豆箱根鉄道駿豆線に乗った時に行った「韮山反射炉」が、建造当時の姿を残したままの世界遺産として有名になりましたね。
そのときはこんな感じで観光客が結構多かったのですが、この反射炉はどうかというと・・・
無料で入れて、しかも静かでした。まあウイルス騒動もあるし仕方のないことですがね。
北海道以外にも茨城、埼玉に数件あることで知られるセイコーマートですが、この那珂湊駅周辺にも1件あったようです。しかし、調べてみても情報が出てきませんでした。
ひたちなか市に1店舗あることにはあるのですが、距離的に那珂湊駅周辺の地図に表示するようなものではないと思うので、上の看板はこの店舗のことを示しているのでは無いはずです。謎だ・・・。
市街地から再び住宅地に入ったところで、次の「殿山駅」が見えてきます。
かつて有人駅であったことを示すラッチが存在する、なかなか趣深い駅となっています。
この駅でトイレ休憩をしたのですが、トイレ内はなかなか壮絶な状況になっていました。誰か整備する人はいないんだろうか・・・
この辺りから、ぼんやりと水平線が見え始めます。
せっかくなので海沿いの道をメインに歩いていこうと思ったのですが、路線は小高い丘の上を通っているので、駅に寄っているとアップダウンを繰り返すことになってしまうんですよね。ここが今回の徒歩旅で最もしんどいポイントでした。
平磯地区の名物「くじらの大ちゃん」。「何か町の名物になるものが欲しい」ということで30年ほど前に作られたのだとか。
「くじら」で「大ちゃん」というと、プロ野球ファンの方は違うものを思い浮かべることでしょうが、大ちゃんは大ちゃんでも、名前の由来は元横綱・大鵬関や現・東京ヤクルトスワローズ投手コーチの荒木大輔氏の方だそうです。
ここのコンビニが開いていれば有難かったのですが・・・
再び坂を上り住宅街へ行くと、「平磯駅」に到着。駅名標は、先ほどの「くじらの大ちゃん」と電波望遠鏡がモチーフになっています。特に目立った特徴のない棒線駅です。
かつては海水浴客などで賑わっていたであろう商店街。時代の流れというのは寂しいものです。
いよいよラスト2駅・・・!しかしここで尻の痛みがピークに。長距離を歩いていると、足より尻の方が痛くなってくることが多いです。この時期だと汗で下着が張り付いて擦れてしまうのもあるのでしょうね。
どうにか精神に鞭を入れて終点まで進んでいきます。
これが最後の海岸→丘のアップダウン・・・
終点の1つ前の「磯崎駅」。こちらもあまり特筆することはない棒線駅です。
ここから阿字ヶ浦駅までまた海岸の方に降りようかとも思いましたが、距離が近いことと、さすがに心身ともに限界を迎えつつあったこともありまっすぐ向かうことにしました。
前方後円墳がありましたが、見た目にはよくわかりませんでした。
18:57 阿字ヶ浦駅 到着
ピントがずれていますが、もはやこのときには駅周辺を観察する気力も残っていませんでした。いい具合に入線してきた19:18発勝田行きの列車に倒れ込むように乗り込みました・・・。
~まとめ~
ひたちなか海浜鉄道区間は、結果的に5時間49分の大移動となりました。
今回の徒歩まとめ
つくば 8:49 →約9.5km→ 土浦 10:47
勝田 13:08 →約16km→ 阿字ヶ浦 18:57
距離:約25.5km 時間:7時間47分
歩数:
・はじめまして称号獲得駅とその他の回数稼ぎ状況
全駅はじめましてどころか結果的に6駅残ってしまいましたが、どうせまた訪問するのでOKです。
次回は 箱根登山鉄道の運休区間にでも行ってみようかなと思います。
ではでは。