こんにちは。高岡氏です。
日田彦山線「添田~夜明」間を完歩するチャレンジ後半となります。
前回 ↓ は彦山駅に着いたところで終了しているので、今回はその続きとなります。
さて、不通区間の主要駅・彦山駅に着いたということはもう半分くらいは来ているかな・・・
と思って地図を開くと
まだ30km近くありました(絶望)
距離的にはむしろ彦山駅以南からが本番と言った感じです。
地図上の左、国道211号線を通ったほうが所要時間がわずかに短くなるのですが、彦山駅の次の「筑前岩屋駅」はちょうど地図上の「5時間49分」の辺りにあるため、近道を通ると徒歩で訪問するのが困難になってしまいます。
そして、前回少し触れた代行バスの運行形態についてですが、直通するバスは左の国道211号線ルートを通るため、筑前岩屋駅と彦山駅間が分断されている状態になっているというわけです。
さて休憩も済んだことで早速彦山駅周辺を少し探索・・・
「連続雨量200mm以上は通行止め」と書かれていますが、この「連続雨量」というのは、ざっくり言えば雨が降り始めてから降り終わるまでの累積雨量を指します。
ここ(↓)に気象庁が出している連続雨量のデータが乗っているのですが、
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/mdrr/pre_rct/alltable/pre24h00.html
「連続雨量200mm」となると地域によっては普通に観測史上1位レベルだったりします。九州、特に福岡では、観測史上1位のほとんどが2000年代になってからのものとなっています。最近の雨の降り方って本当異常ですよね~・・・。
ちなみに通行止め看板の右にある川沿いの道は旧道となっており、車は通れなくなっています。
旧道側には謎の鳥居と、公園のようなスペースの入口がありました。
まだ列車が走っていたころは撮影スポットになっていたであろう、いわゆる「めがね橋」と呼ばれる形の橋。この橋もいずれは壊されることになるのでしょうか?BRTに転換されてもなるべくそのままの形を保っていてほしいと切に願います。
工事はまだまだ終わる様子はありません。
さてそうこうしているうちに分かれ道に突入。
上の地図で説明した通り、県道52号線方面は筑前岩屋駅を経由できるコースで、国道500号線方面は近道ではあるものの筑前岩屋駅を回避するコースです。
全駅訪問を目指す私は当然県道52号線方面に進むことになるのですが・・・。
「峡」とか「峠」とか「普通車離合困難」とか何やら不穏なワードが並んでいますね・・・。
なぁ~んだ!普通に2車線あるじゃん!
しかも車通りが全く無く、快適そのものです。
ところで3枚目の「深倉園地」というのが何か気になる・・・。
ということで少しだけ寄り道・・・。
数分歩くとこんな看板がありました。
なるほどかなり迫力のある自然風景を見ることが出来そうですが、ここに行くとなるとさらに10㎞くらい余計に歩く必要が出てきて、さすがにそんな余裕はないので元の分かれ道へ引き返しました。
にしても、明らかにチ〇コの形をした「男魂岩」や「男魂祭」なる祭りの存在は非常に気になるところです。というかこの看板自体結構年季が入っているように見えるし今でもそんな祭りをやっているんだろうか・・・。
これは11月上旬に再訪する必要がありそうです。覚えていたらぜひ行ってみようと思います。
道中とても綺麗な棚田があり癒されます。
が、この棚田を見てから10分と経たないうちに、
まずは2車線あった道路が1車線になり、
一気に険道の様相を呈してきます。
あまりの変わりように困惑してしまうレベルです。思えばあの棚田はこの県道・・・いや、険道の最後の良心だったのかもしれません・・・。
そこから先はこんな光景が延々と続きます。
おまけに途中から携帯も圏外に。これじゃ彦山駅の回数稼ぎが出来ないじゃないか!
・・・こんなときでもあくまで頭の中心には駅メモが巣食っています。
峠道で唯一見つけた家。といってもさすがに別荘か保養所の類でしょう。こんなところに定住するのは童話に出てくるおばあさんくらいのもんです。
途中で開けた道に出て2車線になってもなお圏外のまま。
本当に道はここで合ってるんだよな?
そんな疑念が湧き始めます。この峠道に入ってから1時間程度経ちましたがすれ違った車はわずかに1台。もしこんなところで倒れてしまっては確実に野垂れ死ぬ運命が待ち構えています。太陽が照り付けていないことが幸いです。
1車線になったり2車線になったりしながらグネグネグネグネと登っていきます。
当然この間もずっと圏外です。
1枚目の写真辺りで、2台目の車とすれ違いました。向こうもこんなところを歩いている人間がいるとは思わなかったでしょう。
道中でちょいちょい見かけたのですが、このピンクの紐って何のためにあるのか・・・
と思ったらみんな同じことを思っていたようで、知恵袋に答えが書いてありました。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1214407652
一瞬、道に迷わないためのマーキングかなんかかと思いましたが、基本的に一本道なので迷う余地はありません。
そして正午頃ついに・・・
木と岩と川以外の建造物を拝むことが出来ました。
このトンネル内が自治体の境界となっている模様。
明らかに後からシールで貼った「東峰」の下にはうっすら「宝珠山」の文字が。
合併があったということで全く新しい名前にしたというのは分かるのですが、明らかに「宝珠山」の方が縁起がよく個性的な名前だとは思いませんか?
てか合併しても村のままってあんまり意味なくないか・・・?
見ての通り、筑前岩屋駅は四方八方を山に囲まれているため、路線内では最も秘境度の高い駅となっています。ここをトンネルで直線にぶち抜いた彦山~当駅間は数少ない鉄道優位な区間だったと言えるかもしれませんが、だからどうしたというレベルです。
そして12時20分頃、ようやく集落にたどり着くことが出来ました。
長かった・・・。本当に長かった。
といっても駅まではまだまだ距離があるのですが、もうこの光景を見ただけで
「・・・もうゴールしてもいいよね?」
夜明駅までまだまだ20㎞くらいあるにも拘わらず、脚が攣る一歩手前まで来ていたので必死に伸ばしました。油断してたら多分ここで旅は終わっていたと思います。・・・冗談抜きで。
天下の険・箱根を8時間歩き続けたのだからこのくらいの峠越えなんてわけないだろう、と思っていたんですがねえ。やっぱり脳味噌駅メモ人間にとっては圏外区間が続いたことがダメージ大きかったですね。
なんかこの辺は棚田が有名らしいのですが、そんなものを見る余裕もないくらい疲れ切っていました。ていうかこれより上で紹介した棚田の方が私は好きです。
長くなりそうなので、今回はここまでにしておきます。
次回は筑前岩屋駅からスタートです。
・・・まさか1区間だけでここまで行くとは思わなかった。