こんばんは。高岡氏です。
8/5のプロ野球「阪神ー巨人」戦において、ちょっとした「事件」が起こりましたが、ご存知でしょうか?
まあ上にその件について語られている動画を貼ってるんですけど、
簡単に言うと、試合前の声出しにおいて巨人の選手が
「藤浪選手(相手の先発投手)の球に当てられる前にバットに当てましょう!」
という発言をしました。
まあこれだけなら身内の軽い冗談程度で済んだ話なのですが、
あろうことか巨人はその声出しをTwitterアカウントで公開してしまったのです。
当然のことながら阪神ファンを中心に怒りの声が巻き起こり、事態を重く見た巨人側は当該ツイートを削除しお詫びを掲載しました。↓
この度は不適切な動画の配信により、タイガースファン、ジャイアンツファン、プロ野球ファンの皆様に不快な思いをさせてしまい、誠に申し訳ございませんでした。阪神球団に対しても、球団としてお詫びいたしました。今後は球団内の情報発信態勢を見直し、再発防止と適切な情報提供に努めてまいります。
— 読売巨人軍(ジャイアンツ) (@TokyoGiants) 2020年8月6日
正直、どんなつまらないことでも何がきっかけで炎上してしまうか分からないこのご時世に、このような動画を上げてしまった巨人のTwitter担当はセンスがない、と言わざるを得ません。これは事実だと思います。
しかし、それを抜きにして考えればこの発言はそこまで批判される筋合いのあるものでしょうか?
この藤浪選手、今年こそ安定した投球を披露していますが、去年までは危険な球がかなり多かったのも事実です。しかも狙ったように右打者の頭にすっぽ抜けていくことから、主力の怪我を恐れた他球団は、彼の登板時は露骨に左打者を並べるなど対策を取っていました。
優れた動体視力を持つプロ選手相手にすらここまで恐れられているくらいですから、今回の発言が出るのは至極当然のことだと思います。
そもそもの話、身内だけでそういう話をするのはむしろ優しいほうですよ。
今年はウイルス騒ぎによって観客の声が聞こえない状況ですが、TV中継には野次が入り込むことがままあります。観客もいないのに誰が声を出しているのか、それはベンチにいる選手であったりコーチ陣だったりします。
河川敷などで草野球を行っているところを見ても、試合中誰かしらが必ず声を出しています。その声の中には相手を精神的に揺さぶるための汚い野次も当然入り込むわけです。
ましてプロ野球選手たちは文字通り自分の人生をかけて野球をやっています。
身も蓋もない言い方をしてしまうと、野次や少し揶揄われた程度で崩れてしまうような選手は、プロとしてはその程度の選手だったと言われてしまうような世界なんです。
そのことを少しでも理解していれば、この発言をした選手を責め立てたり、ましてやその選手の妻のSNSアカウントに突撃してしまうような愚かな行為は出来ないはずなのですがねえ・・・。
結局のところ、文句を言っている人たちの
「自分の知っているプロ野球の世界がこんなに汚いはずがない!」
という勝手な思い込みによって巻き起こされた炎上なんです。
自分の見ている世界こそが常に正しくて正義である、こう思っているからこそ、
「他人の冗談程度の野次に対する怒りを、関係ない本人の妻にまで汚い言葉を使ってぶつける」なんて矛盾に溢れた行為が平気で出来るのでしょう。
そう考えると、やっぱり誹謗中傷問題なんて永遠に解決しない、ということがはっきり分かってしまいますね。
勝って浮かれているファンをTwitterに上げて、
「こいつら調子に乗ってる!許せない!これだから〇〇ファンはマナーがなってない!」
と盛り上がる連中も同じです。
こういう人種に限って、
「相手へのリスペクトがない」
「相手の存在を無視している」
などとのたまうのですが、私に言わせればむしろ逆です。
愉快になる相手がいれば、それと引き換えに自分が不愉快な思いをするのは当たり前のことじゃないですか。
逆に、自分が愉快に思っていることについて相手が不愉快に思っているかもしれないけど口に出さないだけ、とは考えないのでしょうか。
「俺は不快なものを一切見たくない、だから他球団のファンは俺の思う理想の行動をしやがれ」
奴らの思想を一言で表すならこうです。自分にとって不快なものが一切排除されなければ気が済まない、まさに「潔癖主義者」です。どちらが相手へのリスペクトを欠いているかなんて一目瞭然ですよね。
「俺が不快だから」という理由で嫌っているものが無くなったとき、その瞬間は脳汁ドバドバかもしれませんけど、もしかしたら一時の快楽のために大切なものを失ってしまうかもしれませんよ。
まとまりのない文章になってしまいましたが、私の"お気持ち"はこんな感じです。
ではでは。