こんにちは。高岡氏です。
突然ですが、
先月行われた、かっぱ寿司半額キャンペーンをご存知でしょうか。
SNSを中心にネットでかなり騒がれていたのでご存知の方も多いと思います。
去る9/26(日)に、大手回転寿司チェーン・かっぱ寿司において、寿司を文字通り全皿半額にするという異例のキャンペーンが行われ、大混雑が起きたという話です。
私が回転寿司屋に行って食べられるのはせいぜい10皿程度なので、この半額キャンペーンでは500円得することになるでしょう。ところが、仮にこの10皿を食べるために5時間並んだとすれば、「時給換算」すれば儲かったのはたったの時給100円。1時間で済んだとしても時給500円であり、私の住む神奈川県の最低時給1040円の半分にも及ばないことになります。
それゆえに、このキャンペーンに参加した人たちは馬鹿だの貧乏人だの乞食だのと散々な言われようです。あまつさえ緊急事態宣言下という情勢もあり、混雑が容易に想像できる中でキャンペーンを開催したかっぱ寿司サイドにも批判が集まることとなりました。
混雑の是非については特にあれこれ言うつもりはないのですが、私はどうもこの「時給換算すれば大損だから馬鹿だ」という考えが好きになれません。
例えば東京ディズニーリゾートの入園料は8400~9400円となっています。
私自身ディズニーに行く機会がないので、そこから更に追加でどの程度かかるのかはよく分かりませんが、とりあえず「1ディズニー=9400円」として考えることにします。
ここで、ディズニーの所在地である千葉県の最低時給は、2021年時点で953円です。つまり、単純計算で10時間程度ディズニーに滞在すれば、「時給換算」では「元は取れた」と言っていいでしょう。
ですが、仮にただパーク内でぼーっと立って10時間過ごしただけであった場合、「元を取った」と言えるでしょうか?答えはNOでしょう。アトラクションやキャスト、キャラクターとの触れあい、同伴者との楽しみの共有、などなど様々なプライスレスな要素が絡み合っているのです。
仮に、パークを出るとき、一緒に来た人が
「今日はしっかり入場料の元が取れて良かったね!」
なんて言っていたらどう思いますか?
正直ドン引きですよね。
カップルであれば100年の恋もここで冷めてしまうかもしれません。
今回のかっぱ寿司のイベントだってそうです。
もちろん、「値段」に関するキャンペーンである以上、ディズニーの例がそっくりそのまま当てはまるとは言えませんが、少なくとも時給100円のバイトをしたのと同じ、というわけでもないと思います。物事には「付加価値」というものがあるのです。
だいいち、時給換算がそんなに大事であるならば、
まずあなたの労働時間と年間給与を見直してみてはいかがでしょうか。
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ね?嫌な気分になったでしょう?
値段のことばかり気にしていると、もっと大事なものを見落としてしまうかもしれませんよ。
ではでは。