どこかの駅メモラーの雑記帳

そこそこベテランの駅メモラーのブログです。旅行記や日々感じたことを書いていきます。

【12月】年末恒例?な九州旅行に行ってきた①

こんにちは。高岡です。

 

今回は、昨年の長崎に引き続いて2年連続となる九州旅行に行ってきたレポートです。

 

tk0k1975.hatenablog.com

 

 

私の実家が福山にあり、九州から新幹線で帰るとちょうど通り道になるので、帰省兼旅行として九州はちょうどいいんですよね。来年は鹿児島か大分辺りにしようかな?

 

 

 

1日目・12/23(金)~熊本に到着~

昨年のクリスマス付近は、西日本を中心に強烈な寒波の影響で各地で大雪に見舞われましたね。ここ熊本でもそれは例外ではなく、空港付近は雪こそなかったものの身を切るような寒さでした。

 

熊本空港といえば、無料で最寄りの肥後大津駅まで運んでくれる嬉しい空港ライナーの存在がありますが、今回の乗客は私と2人組の女性の3人のみでした。まあハイエースを使っている時点で元々そこまで利用者がいるわけではなさそうですし、空港からであれば直接熊本市街へ行く人の方が多そうな気はします。

実際この後肥後大津駅から乗り込む人は5,6人ほどいましたからね。

 

 

空港の最寄り、肥後大津駅

サッカーの強豪として知られる大津高校で有名な大津町の中心駅です。

熊本~当駅までは電化されていますが、当駅から東側は非電化区間のため、特急列車を除けば当駅で乗り換えが必要になります。

 

駅南口にはイオンモール、そして北口には「浜食品」という全日食チェーンのローカルコンビニがあり、食料調達には困りません。個人的には旅の気分を味わいたかったので後者で夕食の買い物をしました。

 

www.google.com

 

あと個人的に気になったのが駅前の「いづみやセンタービル」です。

「Welcome to OZU」というパネルと共に駅を出て真っ先に目に飛び込んでくる廃墟なので、いかにも寂れた街であるような感じを演出するのに一役買ってしまっています。

我が地元の福山駅前にも以前、「キャスパ」というショッピングモールがほぼ廃墟のまま放置されていた時代があるのですが、(いつになったら再開発するんや・・・)と半分呆れてました。今はちゃんと再開発されてますけどね。今の福山駅周辺はホテルがかなり増えててびっくりしました。

とはいえ旅行先でこういう建物を見る分には興味をそそられてしまうのもまた事実・・・。

 

 

復旧に向けて工事が進む立野駅

というわけでこの旅でたくさんお世話になる立野駅に来ました。

立野駅といえばスイッチバック駅の中でもかなりの標高差を登ることで有名な駅ですが、南阿蘇村の玄関口でもあるためこの手の駅にありがちな鉄オタしか降りないような駅ではなく、地元の利用者もそこそこ多くなっています。

 

ここまで来ればお察しかもしれませんが、今回の旅の主目的の一つは

南阿蘇鉄道に乗る」ことです。

 

本来であればこの立野駅から乗り換えることができたのですが、2016年に発生した熊本地震により途中駅からの発着になり、かつ本数も大幅に削減された結果、現在では実乗が困難になってしまった路線です。

 

今年夏に全線復旧ということだったのでわざわざ乗りにくい時期に乗りに来ることは無いじゃないかと思うかもしれませんが、実は旅行を決めた後にこのことを知りました(笑)

まあどのみち復旧直後はしばらくフィーバータイムで人でごった返すでしょうしある意味良いタイミングだったのではないかと思っています。

 

南阿蘇鉄道のホーム、駅舎は今年の全線復旧に向けて順調に工事が進められています。寒波にも負けず工事を行う作業員の方々には本当に頭が下がりますね・・・。

 

さて、途中駅の中松駅から乗るために南阿蘇村に宿泊したのですが、これから南阿蘇村に行く方に気をつけていただきたいのは宿泊施設の少なさですね。

決して村全体の宿泊施設が少ないわけではないのですが、駅から離れた場所にあるものが多いのです。そのためレンタカーを使わないのであればバスの利用がほぼ必須なのですが、バスの時間と宿のチェックイン時間についてはよく調べておくことをお勧めします。私もよく調べないまま飛行機の予約などを行っていたのですが、なんやかんや上手いこと嚙み合っていたので事なきを得ました。

 

ちなみに九州産交バスSuicaの利用が可能です。地方の路線バスってICカードが使えるかそうでないかでだいぶ好感度が変わってきますよねえ。

 

今回泊まったのは「南阿蘇 久木野温泉 四季の森」。ここは中松駅から徒歩20分程度の距離で、かつ施設名を冠したバス停があるので初めて南阿蘇村に宿泊する方にも分かりやすくてお勧めです。

宿泊料金は1泊朝食のみで1万円程度ですが、いわゆる安宿は少ない場所なのでむしろここでも安価なほうな気はします。

ただ周辺に飲食店が少ないのが難点ですね。夜まで開いているのは中松駅近くの味千ラーメンの店舗くらいです。私が予約したときはなぜか夕食付のプランが無かったので、先述した大津町の浜食品であらかじめ夕食を調達していました。

 

なお、コンビニは近くにヤマザキショップがあるのですが、見ての通り南阿蘇村は積雪するほどの寒さだったので、凍えるような寒さの中買い出しに行かなくて良かったです・・・。

 

クリスマスということでケーキも頂きました。もはやクリぼっちなんて全く気にならなくなってしまった・・・。

 

 

2日目・12/24(土)~南阿蘇鉄道沿線を観光~

朝。用意された朝食は私ともう一人分のみ。

前日の温泉では5,6人くらいの人を見たのですが皆地元の方だったんでしょうか。温泉はぬるめで入りやすかったです。

 

宿の方に歩いて駅まで行くことを伝えるとびっくりされましたが、個人的にはこの雪の中運転する方が怖いです。というか冬の北海道に比べりゃこの程度の雪は屁のつっぱりにもならんですよ。

 

さて、上述したように南阿蘇鉄道は現在途中駅である中松駅からの発着を行っている他、本数は大幅に削られ現在ではわずか1日3往復です。そのため中松駅発高森行きの列車の始発はなんと11時となっています。また高森からの終電も14時台と完全に地元民に使わせる気のないダイヤです。

せめて始発は7時とかにして学生を乗せれば良いような気もしますが、途中駅から高森への需要ってそんなにないのだろうか・・・。

 

まあそんなわけで始発までまだまだ時間があるので、徒歩で「あの駅」に訪問してみることにしましょう。

 

先述した宿近くのヤマザキショップです。

中には入っていないのですが、衣料品売り場や百均も併設しているようで、周辺住民の重要なライフラインとなっていることが窺えます。

 

阿蘇地域には非常に多くの水源があることで知られており、南阿蘇村には11か所の水源があります。

といっても同じ地域なんだからどこで汲んでも同じなんじゃないかと思っていましたが、↓の記事を見ると硬度にもかなり差があって色々な水が楽しめるようですね。

また行くときは飲み比べでもしてみようかな?

 

asobinasse.com

 

今回はそのうちの一つである湧沢津水源にやって来ました。

駐車場やベンチが整備されており、地元民にも観光客にも使いやすいものになっている印象です。

 

ちょうど空きペットボトルがあったのでいっぱいに汲んでいきました。

生水を飲むのはあまりよろしくないとされていますが、このペットボトル1本分の水を煮沸せずにそのまま飲んでもなんともなかったので恐らく大丈夫なんじゃないかと思います(一応一気には飲まず数日に分けて飲んでますが)。

・・・と書いてしまうと無責任なやつだと炎上する可能性が無きにしも非ずなので不安な方はしっかり煮沸して使いましょうね。

 

当たり前ですが遮断機がちゃんとあるとなんかホッとしますね。

長期休止&遮断機撤去は実質廃線みたいなもんですからね・・・。

 

 

元・日本一長い駅名~南阿蘇水の生まれる里白水高原駅

というわけで、やってきました。

 

南阿蘇水の生まれる里白水高原駅

 

です。

 

元祖・「読み仮名が日本一長い駅名」として知られる当駅ですが、

「富山トヨペット本社前(五福末広町)停留場」が登場して首位を奪えば、今度は「等持院立命館大学衣笠キャンパス前」駅が登場して首位を奪還、負けじと前者が「トヨタモビリティ富山 Gスクエア五福前(五福末広町)停留場」に改名して再び首位を奪い返す・・・というカオスな争いに巻き込まれた結果、現在では3位に転落してしまいました。

 

web.archive.org

ちなみに富山地鉄サイドとしては「狙って1位を取りに行ったわけではない」らしいですが、本当にそんな意図が全く無かったわけないですよね、さすがに・・・。

 

3位になってしまったとはいえ、さすがに読み仮名元1位の駅というだけのことはあり、全てひらがなにすると圧を感じます。

ですがちょっと個人的に不満があるのは、隣駅の表記の仕方なんですよね。

お隣の「あそしもだじょう」と書かれた駅も、正式名称は

阿蘇下田城ふれあい温泉」駅というそこそこ長い駅名なのですが、「ふれあい温泉」の部分がカットされてしまっているのです。

 

ちなみにお隣の中松駅駅名標を見ると、

「南阿蘇水の生まれる里」という駅名の半分以上が削られてしまう事態に。

そこはお前・・・自分でそんな長ったらしい名前つけたんだしちゃんと責任取って全部の名前を書いてあげるのが筋ってもんじゃあねェのかい・・・

 

なお南阿蘇水の生まれる里白水高原駅と並び、読み仮名が日本一長い駅名として知られていた鹿島臨海鉄道大洗鹿島線長者ヶ浜潮騒はまなす公園前」駅は、隣の駅の名標でもちゃんと省略されずに書かれています。

 

駅名標の法則を乱してまでちゃんと名付け親としての責任を取る、そういう意味では鹿島臨海鉄道の方に軍配を上げたいですね(謎の上から目線)。

 

元祖日本一長い駅名の意地を感じる張り紙。

ですが「隣接する2駅を合わせた文字数」では、先述の

トヨタモビリティ富山 Gスクエア五福前(五福末広町)停留場」+「富山大学前」(表記31文字、読み仮名41文字)に一気にぶち抜かれるという結果に。

この張り紙を掲出してわずか9ヶ月後の出来事だっただけにショックを受けたのか、富山地鉄ニュースリリースについては張り出されていませんでした。もっとも一番かわいそうなのはわずか9ヶ月で最長駅名を奪われてしまった京福電鉄ですが・・・。

 

田舎の駅によくある「自由に読んでください」な文庫かと思いきや、古本屋として営業している立派なお店なので、本棚は施錠されています。

金・土曜の11~15時というこれまた訪問が困難な日時となっていますが、機会があれば寄ってみてはいかがでしょうか。この日は土曜なので営業日ではあったのですが、列車に乗ることを優先したかったので今回はパス。

 

www.hinatabunko.jp

 

震災前の時刻表。本数多い!

 

駅の隣には居酒屋、さらに近くにはスーパーがあり意外に便利。

 

もちろん水源もあるよ!

 

ちなみに駅メモ内でのはじめまして称号獲得者を隣の中松駅と比較するとダブルスコアの差があります。名乗っている人数もかなり多いですね。

 

終着駅と化した中松駅からの乗車。意外に客が多い!?

というわけで、ここが現在の終着駅の1つ、中松駅です。

赤いぐるぐる?のような謎の意匠が気になる駅ですが、中はもっとすごいことになっていました。

 

まず目につくのは『星獣戦隊ギンガマン』の合体ロボ「ギンガイオー」の巨大フィギュア。そして懐かしいものから最近のものまでフィギュアやぬいぐるみが所狭しと置かれています。

 

これらのフィギュアは元々置かれていたものもあるでしょうが、この日は併設のカフェでクリスマスイベントが行われており、そこの店主のお子さんらしき少年が設営を行っていました。

パッと見た感じ子供しか参加できないっぽいイベントでしたが、ベイブレードとデュエマはいずれも少年時代にドハマりしたものなので私も参加したかったです(泣)

 

子供の頃にハマっていたおもちゃって、大人になってまたふと遊んでみたくなることはありませんか?でも今実家に帰ってもデュエマもベイブレードも無いという悲しい事実・・・。なんで親というやつは子供の思い出の品をすぐ捨てろ捨てろって言うんですかね?

 

 

ところで、この駅の駅舎の写真を見て何か気付いたことはありませんでしたか?

まあ駅舎のことではないのですが、右端にチラリと見えるバスの影。

 

「MK-1223BXTW」という謎の団体客用の観光バスが停まっていたのですが、一体何の団体なんだろう・・・。

 

まあ当時はそんなに深く考えていなかったのですが、ホームに列車が到着すると、なんとなくその答えが見えてきました。

高森からやってきた一両編成の車両には満員の客がぎっしり。

さらに私が高森行きの列車に乗ろうとすると、どこから湧いてきたのか突然ぞろぞろと団体がやってきて足早にボックスシートを占領していきました。そして明らかに日本語ではない特徴的な大音量の喋り声が車内に響き渡ります。

 

まさかの中国人団体ツアー客ッ―――!

 

言っちゃアレですが、1日3往復のドマイナー路線にツアー客が乗って来るなんて夢にも思いませんでした。どうせなら全線復旧してからにすればよかったのに・・・!(ブーメラン)

 

列車はまさに観光列車状態で、運転手が沿線のガイドをする場面ではゆっくりと進んでいきました。

「右手に見えるのは田んぼです」―――なんか手当たり次第に案内してない???

 

結局終点の高森駅までの所要時間は25分だったのですが、ガイド付きでのんびり進んでいたように思いきや時刻表通りの時間でした。

ツアー客がいたから観光列車のようなことをしているのかと思っていたのですが、むしろいつもやっていることなんですかね。全線復旧してこのあたりがどうなるのかも気になる所です。

 

 

長くなってきたので、①はここでいったん終了して②は高森駅の様子からお伝えしていきます。

 

ではでは。