こんにちは。高岡氏です。
今回は久々に徒歩日記です。
として有名です。
こちらの記事によると、2018年3月までは同区間を乗り通せる普通列車は上下計6本あったということなので、今のような形になったのはつい最近なんですね。
こちらの区間に所属する駅たちは晴れて
「日本一鉄道での訪問が難しい駅」
となったわけです。
こうなると、運転免許を持っていない私に残された訪問手段は徒歩しかありません(断言)。
さて、これまで私が最も長い距離を歩いたのは
昨年8月の「札沼線 北海道医療大学~浦臼」33.8kmだったのですが、
今回歩く延岡~佐伯間の距離は
58.4km
いきなり自己ベストを20km以上更新するのはきっついのでは・・・?
まあ天気さえ良ければどうにでもなるやろ(適当)
というわけで本編です。
(2021/5/3:追記)
動画版をアップロードしました。
ゆっくり音声を入れてみましたがどうでしょうか。
2021/3/19 6:15 延岡駅
お洒落な駅舎の延岡駅からスタート。ちなみに入居しているのは蔦屋書店です。
なお佐伯行きの始発普通列車は発車済みです。
本数の少なさもそうですが、早朝か夜遅い時間にしか普通列車が無い、という点が訪問を難しくしているんですね。
当日は雨予想もありましたが、直前の予想は曇り時々雨ということで、このまま雨さえ降らなければ絶好のコンディションです。
この国道10号線をひたすら北上する形になります。
バスは「熊田」と「差木野」まで走っています。
「熊田」が北川駅付近、「差木野」が北延岡駅付近となっているので、「熊田」終点のバスは「差木野」を経由することになります。高校野球ファンにとってはお馴染みの延岡学園の最寄りが北延岡駅なので、恐らくそこの生徒の利用が多いのではないでしょうか。
以前日田彦山線の添田~夜明を歩いた時にはお世話になりました。駅メモ的には最寄りが北延岡なので、回数稼ぎという意味ではここに泊っても良かったかもしれません。歩行距離も縮められるしね!
さっきのホテル近くのトンネルを抜けると、さっそく閑散区間みが出てきました。
見えるのはラーメン屋だけ。
「学生ラーメン0円」という文言が魅力的なラーメン屋。0円はすごいけど採算とれてるのかな・・・?自転車通学の延岡学園生に愛されているのでしょう。
線路の西側にあるのが延岡学園です。
一応北延岡駅から徒歩20分ほどですが、延岡方面には夜に列車が無いため鉄道を使う生徒は少なそうです。
北延岡駅が近づいてきました。
東九州道の看板もありますが、佐伯~延岡間は無料なんですね。
宮崎といえば「陸の孤島」と表現されるくらいに交通機関が不便であることが知られていますが、この東九州道の開通で少しはマシになったのでしょうか。
7:12 北延岡駅
あのお洒落な延岡駅から1駅隣に来ただけでこの本数です。北川駅までの区間列車くらいはあっても良さそうですが、それすら無いのはよほど利用者がいなかったのでしょうか。
平日なのに自転車がゼロ。
こんな立派な駅なのに本数は1日3本・・・。
ここで大分行きの特急に抜かれました。
ここで駅周辺を見てみましょう。
「はりつけ」という文字が並んでてすごい字面ですが、中国語の擬音だそう。
チャンポンが有名らしいですが、鉄道利用者だとなかなかここで食べるのは難しいですね・・・。
ラーメン屋の隣には自動販売機コーナーが。
これはもしかして・・・。
おお~。現役で動いてるエロ本自販機だ。
珍しいのかは知りませんが、以前札沼線徒歩のときに見たやつはとっくに動かなくなっていたのでなんか興奮しました。別にグッズを見たからではありませんよ。
というか落書きがド直球すぎる・・・。
再び次の駅に向けて歩を進め始めると、延岡行きの「最終」普通列車が入線していました。もう1つの側面として、ここの区間は普通列車なのに乗車券だけで特急車両に乗れてしまう、いわゆる「乗り得区間」としても知られています。
ちなみに開放されているのは先頭車両のみ。それだけでも間に合ってしまうほど需要が無い区間です。
というわけでどうせ誰も使っていないのだろうと思いきや、車で送迎されてきた女子高生が1人乗り込んでいきました。使う人いたんだ・・・。帰りはどうしているのでしょう。
これが東九州道です。
このあたりには西郷隆盛ゆかりの史跡がいくつかあるようで、大河ドラマ『西郷どん』の時期に立てられたであろう幟がいくつか立っていました。
西郷隆盛にちなんだ民宿まであります。
1泊2500円は安いですね。人も見かけたので営業はしていると思われます。
えっ?「かわいい」?
どう読むんだこれは。
ご存知ない方は考えてみてください。答え合わせは後で行います。
ここにも「可愛」。
8:11 日向長井駅
北延岡駅と似たような感じです。
駅名標はシンプルバージョンと西郷隆盛のイラスト付きバージョンがあります。
先ほどの答え合わせですが、
こちらの「可愛岳」は「えのだけ」と読むので、「可愛」単独では「えの」と読みます。まあ読めるわけありませんね。
「可愛」を「えの」と読む理由については以下のサイトで詳しく紹介されているので、興味のある方はご一読ください。
謎も解けたところで駅周辺を少し観察。
廃墟ばかり撮ってしまいましたが普通に集落があります。
いくら駅至近物件といえど、1日たった3本の場合家賃はどうなるんだろうなあと思ってみたり。
少し歩くと「道の駅 北川はゆま」があります。
「はゆま」は「早馬」と書き、この看板もそれに因んでいるのでしょう。
今話題のプリティーダービーとは全く関係ありません。
ここで休憩がてら日向夏ソフト(350円)を頂きました。
ここで松山からツーリング中のおじさんと少しお話。お目当ての日南の方は雨が降っていたようで残念がっていました。延岡の方まで雨雲が来ていなくてよかったです。
バイクツーリングというのも楽しそうだなあ。でも俺は歩行するで?脚で。
というわけで道の駅を出発し、川を渡り次の北川駅に向かいます。
「JRさん 北川駅から神社までをどうかしてください」
と書かれている。
・・・神社?もしかして奥に見えるアレだろうか?
でも道は普通に整備されているように見えるのでアレではないのかもしれない。
なんにせよこんなところに要望を書いても読んでもらえないのではないでしょうか・・・?
心の中でツッコミを入れつつ歩いていると、その北川駅が見えてきました。
9:27 北川駅
先の2駅と違い、1面2線の構造。
全体的にきちんと手入れが行われているなあという印象。
手洗い場にハンドソープが置いてあるのは高ポイントです。
対岸に見える茶色の建物は北川町役場、つまりこの北川駅は町の中心駅です。
特急くらい止まっても良さそうなもんですが。
集合住宅もあることから、この閑散区間の中ではかなり人が住んでいる地域であることが分かります。
この惣別当というのは
このようにかなりとんでもない秘境にあるのですが、
地図を見て分かるように市棚を経由するようになっています。
つまり、月・火・木曜日に限定されますが、
道の駅北川はゆまから市棚駅までであればバスで移動できるということです。
また、先述の宮崎交通の熊田行きを利用すれば北川駅まで来れるので、
なんやかんやでバスで駅巡りが出来てしまうということになります。
「どうしても鉄道で駅を訪問したい!」というこだわりの無い方はこの手段を用いることも考えてみてください。
再び国道10号にカムバック。
この辺りに来ると、ほとんどの人は東九州道を使うのか交通量がだいぶ少なくなってきました。とはいえ数少ない県境越えの役割を担ってきた幹線なだけあり、歩道がきちんと整備されており非常に歩きやすいです。
こんだけ水が澄んでたら泳ぎたくもなるよね・・・。
あっ、歩道くんが・・・
マジ卍。
こちらの「市棚隧道」を抜けると市棚駅です。
10:44 市棚駅
宮崎県最北端の駅であり、次が日豊本線最大の難所「宗太郎越え」で知られる宗太郎駅ですから、交通上重要な役割を果たしている駅であることが想像できます。広大な駅構内からもそれは窺えますね。利用者がいるとは言ってない
駅周辺を見てみます。
飲食店?があったようです。
写真に収めることができませんでしたが、北の方にもう1件ドライブインがありました。猪肉料理が食べられたようですが、現在は残念ながら営業していませんでした。
そろそろ昼なので猪肉食べたかったですがしゃーなし。
まあ大体予想はついていたことですが、この宗太郎越え区間に飲食店やコンビニなんて甘えたものは皆無です。一応ここから少し行けばウナギ料理の店があるのですが、やはり歩いていくのは困難です。
自分への備忘録的な意味でもリンクを貼っておきます。再訪時はぜひ行ってみたい。
さて、
延岡~市棚間の距離は17.7km。
ここまでかかった時間が大体4時間半ですから、
平均速度としては4km/h程度です。
58kmを4kmで歩ききれれば、20時くらいには佐伯に着ける計算になりますが・・・。
というわけで、②に続きます。
ではでは。